・パソコン用プロジェクター
デジタル・プレゼンテーションの主用ツールのプロジェクターを、スタディグループで購入してもらって3年が過ぎました。始めのソニーでは少々つまずきましたが、2機種目のEpson
7200は順調に働き続けています。この1年あまりも同じEpson で小型の710、東芝、日立、パナソニック、サンヨーなどさまざまなデモ機と対比してきましたが、ほぼ同レベルでより軽量ということはあっても、色調、明るさなどで交代を決断させるようなものはありませんでした。最近の明るさ競争の中では1000ANSIしかない7200はもはや第一線とはいいがたく、2000〜3000ANSI
も珍しくないところにきています。
明るさ
ところがこの明るさについて考え直す出来事がありました。600〜800といった明るさのプロジェクターではやはり色の階調再現は難しく、少しでも部屋が明るければ致命傷になります。このことは事実なのですが、明るければよいのかというと、そうとばかりはいえないことに気がついたのです。
2900ANSIという新製品のデモの時のことです。たしかに圧倒的な明るさなので、部屋の照明を全く落とさないでも十分実用にはなります。しかし照明を落とせばやはり色のバランスは良くなるのです。さらに明るいだけに暗部はきれいに出るのですが、石膏模型など白っぽい部分は白とびしてしまって凹凸が分からなくなってしまうのです。もちろん明るさを落としていけば凹凸は見えてきますが、プロジェクターの明るさは生かされなくなってしまいます。このことから必要な明るさはプロジェクター自体の能力ではなく、スクリーンでの明るさであることが分かりました。私が試写しているスクリーンは横230センチのものですが、大会場で4〜5メートルになれば明るすぎるプロジェクターが丁度良くなって、2メートルで丁度良かったものは暗くなってしまうわけです。つまり映写距離によって最適の明るさは決まってくるもので、万能機はないということのようです。
もう一つ最近の傾向である小型化にからんで2つの問題がありそうです。
液晶パネル
デジカメの心臓部であるCCDが大きい方がノイズなども少なく有利なことはD1の事例などでよく知られています。液晶プロジェクターの場合は液晶パネルのサイズということになるでしょう。EPSON
7200 を選ぶときにもこの点に注目しました。EPSON 製品は0.9と1.3型に分かれていましたがので、価格、明るさとともに、1.3型の7200を選択しました。他社製では1.8型のものもありましたが、価格帯はとび離れていました。最近の定価100万以下の新製品では0.9型が圧倒的になっています。小型、軽量化が優先するからでしょう。
映写レンズ
昔からネガからプリントを作る引き延ばし機には撮影レンズより長焦点のレンズを使えといわれてきました。画像に歪みが出ないようにするためです。スライド・プロジェクターも同じことでコダックの常用ズームは4〜6インチ、100〜150ミリです。35ミリフィルム・カメラの標準レンズが50ミリであるところからきていますが、大会場ではさらに長焦点のものが使われます。これと比較するとパソコン用プロジェクターは遙かに短焦点です。EPSON
7200はその中では例外的で55〜72ミリを使っていますが、この後の製品では49〜63ミリになっています。短焦点ほど近距離で大画面が得られ明るさでも有利だからです。最も小型な710は35〜42ミリで、最近はこの辺がスタンダードになりつつあるようですが、一眼レフとしては明らかに広角レンズの範疇で無理な使い方です。
それでも何とか辛うじてボロはかくせています。しかしパナソニック・シリウスの28〜36ミリ、プラスU3の23ミリとなるともう歪みはかくせません。ところがカタログには業界最短焦点レンズなどと誇らしげにうたっているのですから驚きです(シリウス)パワーポイントなどと同様にセールスマン専用ツールで、画像をきキチット映したいという発想はないのです。所詮XGAのプロジェクターでも、今のデジカメのFine画像の1/4の影写能力しかないのだからといってしまえばそれまでですが、この混乱、何時になればおさまるのでしょうか。
コントラスト比
明るさのところでもふれたように、黒と白のコントラストの巾が大きいかどうかは重要な点です。巾が大きければ階調は豊かになります。階調は少ないと全体が明るい方に寄りれば黒が出なくなり、反対に暗ければ白が表現できなくなります。カタログにコントラスト比をのせた機種はあまり多くありませんが、XGAの多くの液晶プロジェクターでは250:1から350:1といったものが多いようです。これに較べるとDLPを使ったプロジェクターでは800:1といった数値をクリアしています。そのせいもあるのかX線写真は抜群のきれいさです。液晶プロジェクターといえばパソコン用のプロジェクターの代名詞のようになっていますが、大会場や美術館などに据え付けられた大型のプロジェクターでは、3板のDLPの機種が使われています。とても個人で持てる価格ではありませんし、大きさ重量も巨大なものですがそれなりの良さがあるからなのでしょう。
スライドショーのソフト
デジタル画像を映写するには何らかのソフトが必要です。デジカメで撮影した画像を映すだけでもスライドショーのソフトは必要です。しかしおまけのようなソフトはいろいろあるのですが、本格的なものはありません。最近のプロジェクターには、パソコンレスのプレゼンテーションをうたって、PCカード・スロットを持つものが増えています。しかし、そのほとんどがパワーポイントの使用を想定したもので、展開速度も遅いので実用になりそうもありません。プレゼンといえばパワーポイントという寡占状態は、スライドショー・ソフトの新規開発にも大きな障壁になっているようです。この状況はウインドウズ系のほうが著明なようです。
リモコン
ほとんどのプロジェクターにはリモコンが用意されています。ホワイトバランス、明るさなどの調節のほかパソコンのマウスの役割なども持たせたものが多い。しかしリモコンにマウスの働きをさせるためには、モニターケーブルの他にもう1本、USBのケーブルで、パソコンとプロジェクターをつながなければならない。これだけの準備をしても、カーソルはマウスのように自在には動いてくれない。動きがノロマなだけでなく、方向が上下左右とその中間の8方向に規制されているためである。水平から30度の方向に行きたくても直接は不可能、もちろん曲線的な動きもできない。カーソルの形状を変えたりするオマケはついていてもそれ以前に失格である。レザーポインターなども同時にお蔵入りで、こんなものはオプションにして少しでも価格を下げて欲しいものだ。
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