ビデオカメラをあまり使ってこなかったので、ホワイト・バランスという言葉にはあまり馴染みがなかった。デジタルカメラを使うようになって、デイライトタイプ、タングステンタイプとフィルムを使い分ける代わりにホワイト・バランスの調節が必要なことは分かっても、オートモードかストロボモードかを選択するぐらいでしか使ってこなかった。D1を使い始めたとき、8つのモードで試写
して検討はしたのだが、マニュアル設定が必要とは思えなかったためである。
D30の相談を受けたときにも、気楽に「ストロボモードでいいんじゃない。」などと答えていた。その認識が甘いだけでなく、ライバル機にD1の王座を脅かされたくないという気持ちもあったからだ。始めのD30の撮影画像は一般
撮影では問題ないものの、口腔内はかなりイエローが強くPhotoshopでの調整も困難なレベルだったので「CMOSはやっぱり!」などと冷たい視線を送っていた。無駄
な買い物にかけては右に出る者がないDr. Nのコレクションに、新たな1ページが加えられればそれもまたよしという気分である。ところが待つこと久しかった当事者としてはそうは簡単におさまらなかったようで、2〜3日後に新たな画像がおくられてきた。問題のイエローはすっかりとれ素直な色調に変わっている。マニュアル・ホワイト・バランスをとったものとこれまでのもの2枚の画像が誇らしげに並べられ「ご意見をお聞かせ下さい。」とメールがついている。
少なくともコントラストの調整は必要なD1の画像と較べると、そのままでも使えそうな感じのD30の画像は、ETTLリングストロボの自働調光も的確に働いているようだ。形勢逆転で気をよくしたのか、追いかけるようにDr.
Nからマニュアル・ホワイト・バランス第二弾が送られてきた。今度は患者さんの口腔内に白紙を入れてホワイト・バランスだという。止めておけばよいのに、患者さんも気の毒な上あまり効果
はなさそうだが、応戦上D1もマニュアル・ホワイト・バランスをとることにした。白紙でピントを合わせ適正露出でという方法は思いのほか難しくコピースタンドのご厄介になった。結果
には大きな差は出なかった。
追従するD30組からも絶好調とかいう話が入ってきてどうも心穏やかでない。栄枯盛衰は世の習いとはいえニコンさんにも急いでもらわねば・・・。
従来のホワイトバランス

マニュアルホワイトバランス

口腔内で白紙撮影
