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3月   キッツスタインホルン
   ヨーロッパに出かける時のいつものパターンですが、ドイツでの学会参加をかねて立ち寄ったオーストリアで日帰りのスキーに出かけました。ゴールデンウ イークのことで好天と新雪に恵まれ一日を堪能しましたが、靴もスキーもレンタルして乗り込んだケーブルカーで、十数年後あの悲惨な事件が起ころうとは まったく想像もできませんでした。

3月2日

右目、左目

   もと新聞社にいらした患者さんとお話をしていたところ写真家の話題になりました。
奈良原一高さんや大石芳野さんなど著名な方々の昔話もおもしろかったのですが、「右目、左目どちらでファインダを覗くかによって画作りが違う」というという話にはびっくりしました。手は右利きで右目で覗く人がもちろん大多数なのですが、この人たちの写真の多くは左に開けた絵になるのだそうです。写真集を製作するとき、見開きページに使う写真にはこのことが大層重要になることがあるのだそうです。ある写真集ではついに写真を裏焼きしたことがあるというお話に編集者のこだわりを感じましたが、作者とは大きな葛藤があったことでしょう。
   あまり意識はしていませんが私はずっと左目です。何かのカメラを使っていた時これがどうも不都合で、右に変えたいと試みたことはありましたがだめでした。もしかすると右利きで左目ということが屈折した性格を生み出したのかもしれません。

3月8日

ニュース

   1日の終わりに10時からのNHKニュース番組をよく見ます。しかし前半の2/3はいつも暗い事件や事故の話ばかりで、なんとかもう少し明るい話題もないものかと思う日が多いものです。そんな滅入りそうな気分を救ってくれるのはスポーツの話題です。少なくともこちらの話は白黒がはっきりしていますし、「政治と倫理」など訳の分からぬ話はほとんどありません。不透明といっても審判問題やギャラの話ぐらいですから、政治経済社会面などよりはよほどすっきりしています。
   ややプロ野球偏重でごますり取材も気にはなりますが、引きも切らない政治とお金の話や殺傷事件よりははるかにましです。とくに新しいスターの誕生には胸が躍ります。このところ話題を独占しているサッカーの平山相太君を筆頭に、フィギュアの安藤美姫、宮里藍などといった10代の人たちののびのびしたプレーには、気負いがなく天性の素質を感じさせます。マスコミに追い回されて・・・という心配もこの人たちには無用な感じがします。
   定年後の生き甲斐探しならともかく、社会人としてのスタート時にやりたいことが見つからず417万人になったというフリーターとは対照的な同世代です。スポーツだけですべてが片づくわけではなく、プロ選手の高額ギャラや用具メーカーとの契約問題など危ない面もないわけではありませんが、どこかの国の大統領選挙よりはましでしょう。

3月14日

人形

   先週の日曜美術館で紹介されていた人形の展覧会を見てきました。テレビで紹介された作品に惹かれたこともありますが、3年ほど前だったでしょうか同じ会場で開かれた「神様のかくれんぼ」という与勇輝さんの子供の人形たちの印象が強く残っていたからです。今回は公募展の発起人としての参加で、ご本人の作品は一点だけでしたが、あの昔懐かしい子供たちが語りかけるノスタルジックな雰囲気はそのままでした。

   とくに人形が好きというわけではありませんが、身の回りには旅のお土産で連れてきた小さな人形やお面があふれています。どちらかといえばメルヘンチックなお化けが好きなので、壊れかけたフランス人形などは恐ろしくて目を背けてしまいます。
   今回のように大勢の作家の作品を見ていると、それぞれの製作過程での作者の思い入れを想像しながら、うらやましさ半分で人の多様さや不思議さなどを強く感じます。エイや鮫が登場する優秀大賞の一つ「満月の海」が印象に残りました。
(3月22日まで松屋銀座です。)

3月23日

竹の子

   土にまみれた竹の子を頂きました。昼食にごちそうになろうと洗い始めましたが、普通は切り落とされて見かけない根の部分の姿形が美しくフルーツのようです。すぐに皮をむいて刻んでしまう気になれずしばし見とれてしまいました。固くて食べることはできな付け根には、これから伸びようとする小さな根の芽がリング状に並んでいます。その形もかわいい上、皮はきらきら反射する金髪で覆われています。食べてしまう前にせめてこの姿を止めておこうとマクロレンズを外して写真を撮ったりしていると、いよいよ自分で包丁は入れられなくなりました。
   午前中の診療をしている間にスタッフがおいしい竹の子ご飯にしてくれました。まもなく始まる真鶴の「竹林との格闘」も予感させる竹の子の光と陰でした。(03.7.28)

3月24日

臨床基本ゼミ

   先週末から2004年の臨床基本ゼミがスタートしました。評判の悪かった40才の年齢制限を緩和したこともあってか、35才を分岐点に真っ二つという年齢構成になってしまいました。年齢にこだわるわけではないのですが、3人の26歳とオーバー40とのギャップをどう生めながら進めていくか、むずかしい舵取りを迫られています。
   スライド3名に対してデジカメが11名と大勢を占めるようになったのは、最近の傾向としては当然でしょうが、小型デジカメの背面モニターを見ながらの撮影シーンにはびっくりしました。私には信じられないような撮影法ですが、オートフォーカスを使いながらなかなかの手際よさで世代の違いを実感しました。これがプレゼンに使えるとなるとこれまでの固定観念を切り替えなければならないかもしれません。
   デジタルX線もパノラマも含めCCD、イメージングプレート両方で3名とじわじわ増加してきました。位置づけや讀像など、どこまでフィルムと同じ土俵で話し合えるようになるか、むずかしいことになりそうです。進歩は結構なのですが、「デジタル加算」などという甘い言葉で、長年続いてきたスタンダードをぶちこわすことだけはやめてほしいものです。  初回には講師側もほぼ全員出席で、参加者側とほぼ同数、総員30名の大所帯となりました。相互に既知の方々も多く懇親会は初回にはない盛り上がでしたが、この勢いがどこまで続くかも心配です。

3月25日

生涯研修ライブラリー

   スタートからでは1年半、昨年末からは悪戦苦闘していた日本歯科医師会のフィルム・ライブラリーが送られてきました。この2年間でビデオは激減したものの依然CDとDVDの3本立てになっているようです。2年前と比べるとCDとDVDの画像の差が少なくなったのは、プリント技術が進歩したからでしょうか。オリジナルとは大分違いますがまずまずの仕上がりです。  普段はあまりお付き合いのない日本歯科医師会という土俵での20分番組。MacとPentaxどちらもマイナーな製品を軸にしての展開なので、歯切れが悪いのはやむを得ませんがともかく終わってやれやれです。自分では見飽きたストーリーですが、始めて見る方がどんな印象を持たれるかチョッピリ気になるところです。
   これで通算4本目の番組になりますが、毎回、極力画面には登場しないよう努力してきました。今回も若手スタッフの陰に隠れていたのですが、とうとう最後に捕まってしまいました。



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