デジタル・スクエア

もぐらのつぶやき

こだわりの部屋


2004年その2

3月15日

ペンタブレット

   ちょうど1年前の3月ワイヤレスのマウスにとりつかれました。その後プレゼンにはAppleのブルーツースのマウスを使い始めましたが、本来のマウスとしては動きが悪く使い物になりませんでした。ただ、ご愛用のLogitechが忙しいときに限って充電切れをおこすので、そのときに限ってはイライラしながら使っていました。
   先日何かの雑誌で、Wacomのタブレットがマウス代わりに便利だという話を読んだのですが、松屋の人形展の帰りに向かい側のApple storeで展示品を使ってみました。ここに入ったのも初めてでしたが土曜の朝で暇だったせいか、電話で何度もけんかしたイメージとは違いました。
   デモする方も不慣れなのであまり良くは分かりませんでしたが、何となく使えそうなこと、電池なしのワイヤレスマウス付き16000円ならダメもと!と買って帰りました。
   今日が事実上の初日なので、ペンの行方が分からなくなったりして戸惑っていますが、マウスの方は高級感はありませんが電池切れはないので安心です。ワープロはマウス、Photoshopはペンと使い分けています。1週間あれば一応の結論は出せるでしょう。

3月18日



D70

   発売前日ですがD70がやってきました。105000円でしたからお別れをしたD1Xの半分以下で、大分お小遣いが残りました。使用感、シャッター音などはやはりD100の弟分でしかありませんが、予想通り色調はニコン独特の濁りがなくなり、白がきれいになった感じがします。家電に身を落とした代償として、D1からD1Xを経ても今ひとつだった濁りやイエローかぶりがなくなったことは何よりです。初期設定のsRGBではistDの上をいく華やかな赤にびっくりしましたが、Adobeに変え2〜3の調節をしたところ落ち着いてきました。
   もう一つ気分を良くしていることは、新しいデジタルカメラを手に入れて初めて取説を読まずにセッティングが終わったことです。4代目のニコンデジタル一眼レフで慣れもあるのでしょうが、項目の整理も熟成してきたことを感じます。背面モニターはこれまで通りですが、メニューの文字が大きくなったことは老眼族には大歓迎です。
   高さなど全体はD100より一回り小ぶりになったのですが外見から識別は困難です。ただ右手のグリップ部分は反対に大きくなったので、悪い感じではありませんが手の中でいっぱいになった感じがします。展示会やカタログで気になっていた左ダイアルの絵文字はストロボの電源に隠れ、一度マニュアルにセットしたら操作することもないので救われています。D100で飼い慣らされてしまってプラスティックボディにも文句を言わなくなりました。

4月1日

マニュアル専用ストロボ

   「マニュアル回帰作戦」の中核になるリングストロボの第一次試作モデルができ上がりました。キャッチフレーズは最小、最軽量です。(発光部直径87ミリ、電池込み260グラム)。墓石スタイルのキャノン14EXは発光部直径105ミリ、電池込み530グラムです。発売までにはより一層ブラッシュアップする予定です。
   光量はペンタックス80Cを1/4に減光した明るさを目安にしましたが、全顎咬合面など1/2倍撮影がF22、デンタルX線写真と同じ範囲を撮る等倍がF45です。私の場合95%はこの間を往復しながら撮影しています。もちろん撮影時に背面モニターで確認しますから、問題があれば半絞り動かして撮影しておきます。すべては右手親指でメインコマンドダイヤルを回すだけの操作です。
露出補正も同じダイアルの操作ですから、こちらはオートよりもずっと便利です。

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4月2日

お帰りなさい、マニュアルへ

   タイミング的にキャッチコピーがひどく気になりました。家電カメラも止むなしと思い切ってD1XもD100も手放してしまったのですが、さすがにD70一台というのは淋しく何か後継機を!と思っていた矢先だったからです。
   製品は家電になり下がってもカメラメーカーにはそれなりのポリシーはあり、家電メーカーとは一線を画すとは思っているのですが、ライカのDIGILUX2と双子カメラだということにも惹かれました。1月8日に書いたフィルムカメラのファインダーをイメージし、この辺でレンジファインダー機も悪くないかなと思ったのです。
   しかしカメラや店頭でこんな夢は吹き飛びました。たしかにライカ風のデザインは並み居るデジカメとは一線を画しています。しかしCCDは2/3インチと一眼レフよりずっと小さいのに図体は逆な感じがするほど間のびしています。手にとってファインダーを覗くと真っ暗です。この時になってファインダーが電子ファインダーと称する小型液晶であることが分かりました。当然、電源を入れなければ何も見えないわけです。画像は小さくぼけぼけで京セラT2やミノルタTC−1などとは天国と地獄です。
 背面モニターは2.5インチと大型ですが、こちらはファインダーと切り替えて使うのだそうです。つまり撮影画像をこちらで見ようとすればファインダーはまた真っ黒ということです。ライカも落ちぶれたものです。

4月13日



口腔内撮影をもう一度!!

   よくも飽きもせずに同じことを!とお思いでしょうがもう一度だけ聞いて下さい。2枚の写真は先日の基本ゼミの時に使ったものです。1枚目はは口腔内撮影とは何かを端的に表現したものですが、言いたいことは
  1. 口腔内撮影の90%以上がミラー像の撮影だということです。正面観を除けば98%と言っても良いかもしれません。
  2. 撮影は35ミリスライドに換算して1/2か等倍という超近接撮影で、これも全体の90%を占めています。1/2倍は全顎咬合面観などに多用しますし、等倍はデンタルX線フィルムと同じなので見やすい画像なのです。
このことは自分が長年撮り続けてきたスライドや、多くの方々の発表でも確認しました。(もちろん稀には1.5倍、2倍なども出てきますが、デジタル画像では周りをカットするだけで対応できます。)

   2枚目はストロボの発光時間に関するものです。多くの方がストロボ撮影時のシャッター速度は、その時カメラに表示されたものであるとお考えです。しかし実際の画像はストロボ発光だけで作られますから、この図のように、シャッター速度の如何ににかかわらず、長くても1/1000、大半は1/2000秒で撮影されているのです。一般撮影では信じられない、片手にミラー、片手でカメラといった不安定な保持でもカメラぶれが起こらないのは、この恩恵を受けているからです。

この二つのことをベースにしてご自分のシステムを再考して見て下さい。「マニュアル回帰」を主張する私の考えが、無茶なことではないことを分かって頂けるでしょう。

5月8日

TAMRON Di マクロ90ミリ

   デジタル一眼レフになって、スライド時代にはスタンダードだった100ミリマクロが150ミリと同じ画角になり長焦点過ぎるようになりました。100ミリレンズの画角にこだわれば60〜70ミリが最適になるはずですが、今度はワーキングディスタンスで不都合が出てきます。両方のかねあいでは75〜80ぐらいが良いかなとは思いますが、もちろんそんなマクロレンズはありません。多くの方が唯一のアンダー100ミリマクロとして、タムロン90ミリに流れたのは当然のことです。
   フィルム時代の沢山のレンズを流用するところからスタートしたカメラメーカーは、新たな事態に対応はしきれていません。撮像素子のサイズとの関係でスタンダードがなくなってしまったからですが、ようやく最近になってズームレンズのワイド側が、24〜28ミリから18ミリ辺りに落ち着きそうな傾向になってきました。しかし全体のシステムを整えることが先決のカメラメーカーが、マクロに取り組むのはまだ先のことでしょう。
   そんな中でタムロンは「漁夫の利」を生かしてデジタル用をうたったマクロレンズを発売しました。アナウウンスガ早かったのであちこちからお問い合わせがありました。レンズの内面反射を押さえるコーティングが売りでしたから、ストロボオンリーわれわれにはあまり利点はないとお返事していましたが、後で言い訳をするのも辛いので、またまたボランティアに手を染めました。短期間のことですし光学的詳細は分かりませんが前言撤回はなさそうです。
   良くなったことは僅かに小ぶりになったことと、ヘリコイド部分などデザインの向上です。しかし反対にAFとMFの切り替えが軽くなりすぎ、しばしば不用意に動いてしまいます。格好は新型、操作性は旧型というのが現時点での私の結論です。

5月28日

マニュアル専用ストロボ

   なかなか試作が進まずやきもきしていましたが、ようやく2回目のモデルができてきました。今回の主な改良点はリング部分で、厚みは13.5ミリになりました。前回試作機やPentax 140Cは27ミリですから半分になり、目標にしてきたレンズ一体型の京セラ・オーラルアイに近づいてきました。発光はフル、1/2、1/4の3段階に調節できます。全顎咬合面観の撮影にF19〜22を確保するにはフル発光ですが、この場合は次のチャージに3秒ほどかかります。F16で良しとすれば1/2発光で使えますから、チャージ時間は問題なくなります。
   7月第1週の臨床歯科を語る会までには細部をつめ、発売日、価格などもはっきりすることになっています。(前回レポートはデジタルスクエア04.4.1です。)

7月5日



マニュアル撮影のすすめ 1

    このところカメラも「こだわりなしの家電製品」で落ち着いてしまって、コラムのネタにもこと欠いています。そんな中で最後の楽しみが小型リング・ストロボの開発です。大手メーカーはどこも取り合ってくれず、コスト倒れだったLEDの轍は踏みたくないということで依頼先選びも手間取りました。ようやく動き出してからも思うに任せませんでしたが、一年がかりでようやく量産段階に漕ぎつけました。
 今度はオート撮影が当たり前と思っているユーザー側へのアプローチをしなければなりません。いくらマニュアルですと断っておいても、シャッターを押せば写ることが当りまえという世の中ですから。すでに「もぐら」などに書いてきたことですが、ミニ・リングを使って頂くに当たって必要なHow toを整理しようと思います。

Lesson 1は 撮影倍率、画角、撮影範囲という用語についてです。
3つの言葉はいずれも「どこからどこまでが写るか」ということですが、フィルムの場合には、実物の大きさとフィルム上の画像の大きさを比較して倍率で表現されることが多く、メディカルニッコールではフィルムに数値が写しこめるようになっていました。撮影したスライドはそのままプロジェクターで映写しますから、カメラが曲がったり余分なものが写り込んだりすることは禁忌でした。そのためには図1のように撮影時にきちんと整理した画面作りが必要でした。図2はよく使われる全体像の組み合わせですが、側方観だけは3/4倍という変則で撮影されています。不用な部分をカットして側方観を見せるるためにはそうせざるを得なかったのです。
 しかしデジタル画像では後からのトリミングは容易ですし、画像も合成されることがほとんどです。撮影範囲を厳密に絞りこむことはそれほど重要ではありません。少し広めに撮っておいて後からカットすればよいからです。極端なことをいえば1/2倍さえきちんと撮れていれば、図1の4つの画像はトリミングして作ることも可能なのです。
 歯科雑誌などでどんな画像が使われているかを調べてみても、特殊なテーマを除けば90%以上が下図のような1/2か等倍の画像です。結論としてデジタルカメラでの撮影は、スライドとは違って一つか二つの倍率で十分ということです。少なくとも口腔内撮影に関しては、不自由だったスライド時代の方法を踏襲することはナンセンスなのです。

7月6日



マニュアル撮影のすすめ 2

   Lesson 2 レンズに指標と絞り値をつける
 「1/2倍と等倍」二つの条件で撮ればよいということになれば、その位置までレンズを繰り出して決まった絞りで撮ればよいだけのことですが、使いやすくするためには2〜3の工夫が必要です。  マクロレンズにはフィートとメートルの距離目盛りと並んで、撮影倍率がついています。ただこの倍率は35ミリフィルムのものなので、デジタル一眼レフの場合は1.5倍になります。この換算は目盛りの分子を1.5倍すれば簡単です。今この写真では1/3になっていますから、1.5/3で1/2倍になります。1/1.5に合わせれば1.5/1.5で1倍の画像が写ることになります。
 1:3と1:1.5の目盛りに合わせた時、鏡胴が繰り出された位置にラインを引いておきます。鉛筆でマークしてカラーテープを貼るとよいでしょう。白いテープが全顎咬合面などの1/2倍、赤いテープがデンタルX線と同じ範囲が写る1倍を示しています。次にテスト撮影をしてラインの位置での適正な絞り値も貼っておきます。ミニ・リングのデータは写真を参考にして下さい。
 本番では撮影範囲によってラインの位置にヘリコイドを合わせ、絞りをその数字にして撮影するだけです。実際には正面観や全顎咬合面など1/2倍で撮影することが多いので、この白ラインでF16をホームポジションにします。等倍撮影の時だけ赤ラインに合わせF32にしますが、終わったらばまた元の白ラインF16にもどしておきます。少し慣れれば背面モニターでチラリと撮影画像をチェックし、より良い画像を求めて絞りを調整するような余裕もでてくるはずです。

7月8日

マニュアル撮影のすすめ 3

Lesson 3 リング・ストロボとミラー

 一般撮影で人の顔のアップを撮るとしても倍率は1/10倍ぐらいのものですが、口腔内写真の撮影はほとんど1/2倍か1倍の撮影です。小さな花や昆虫を撮るとき以外には使われない超接写です。一般撮影には、デジタル一眼レフの内蔵ストロボはいずれも問題なく働いてくれます。しかしマクロレンズを使っての1倍、1.5倍となると同じ内蔵ストロボがとたんにおかしくなります。オートの露出が一定にならないのです。ストロボと超接写の組み合わせはデジタルカメラの盲点なのです。
 口腔内撮影にはもう一つ特徴的なことがあります。正面観以外のすべてがミラーに写った画を撮影していることです。これも一般撮影ではほとんどないことです。狭い口腔内にミラーと口角鉤を入れその隙間から撮影するのですから、レンズの先端につけるリングストロボは小さいほうが良いにきまっています。フィルム時代には光量との兼ね合いで、リングストロボにはかなりの大きさが必要でした。ところがデジタルになってそれらのリングストロボは明るすぎ、1/4〜1/16に減光できるものしか使えなくなってしまいました。ところが販売数で血みどろの戦いを続けるこのご時世、歯科医のリクエストなど聞いている暇はまったくありません。邪魔なだけで必要もない大きなストロボを、光量を落として使うなんてこれまたナンセンスなのですが。



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